HOME > 占い&メンタル > 【ため息の心理学】イライラ?感動?10の心理と見分け方
隣の席の同僚が、深いため息…。
今のって、仕事への「イライラ」?それとも、何か良いことがあっての「感動」…?
同じ「はぁ〜」という息遣いなのに、ポジティブにもネガティブにも聞こえて、
相手を気遣うべきか、そっとしておくべきか、対応に迷ってしまいますよね。
そのあなたの戸惑い、当然です。
実は「ため息」には、私たちが思う以上に、多くの、そして時には真逆の心理が隠されているのです。
この記事では、そんなため息に隠された「10の心理」の全パターンと、その「見分け方」を、
心理カウンセラーの視点から、徹底解説していきます。
この記事を読めば、あなたはもう、周りの人のため息に一喜一憂したり、
どう対応すべきか迷ったりすることはありません。
相手の本当の心理状態を、より正確に察知し、
相手の心に寄り添う、ワンランク上のコミュニケーション能力が身につくでしょう。
「はぁ〜…」
無意識に出てしまう「ため息」。私たちは、子供の頃から「ため息をつくと、幸せが逃げていくよ」と、ネガティブなものとして教えられてきましたよね。
しかし、最近の研究では、その常識が覆されようとしています。
この章では、実はため息が、私たちの心と身体にとって、非常に重要な役割を果たしているという、驚きの事実について解説します。
なぜ、人はストレスや不安を感じると、ため息をついてしまうのでしょうか。
それは、体が過度な緊張状態に陥った時、その状況を改善するために、無意識にリラックスしようとする「防衛本能」が働くからです。
ため息は、深く、そして長く息を吐き出す行為ですよね。
この動きは、自律神経のうち、心身をリラックスさせる「副交感神経」を優位にします。
その結果、高ぶった神経が静まり、筋肉の緊張が緩むのです。
つまり、ため息は、体が自らをストレスから守るために行う、一種の「自己治療」であり、「自然な深呼吸」なのです。
では、「どんどんため息をついた方が良い」のでしょうか?
答えは、残念ながら「NO」です。
ため息が、ついている本人にとっては良い効果があっても、その音を聞かされる周りの人にとっては、全く逆の効果をもたらします。
そばにいる人に聞こえる大きさのため息は、その場の雰囲気を悪化させ、聞いている側にストレスを与えてしまうことが、心理的にも分かっています。
記事の中の「幸せは逃げないが、友達は逃げるかもしれない」という言葉は、まさにこの事実を的確に表しています。
自分のためには良くて、他人のためには良くない。これが、ため息の持つ、非常に悩ましい二面性なのです。
ため息が、身体にとっては良い効果があるとしても、やはり、その背景にネガティブな感情が隠されていることが多いのも事実です。
特に、周りの人を不快にさせてしまうのは、こちらのネガティブなため息でしょう。
この章では、カウンセラーの杉本もゆる先生の解説を元に、ため息に隠された代表的な10の心理のうち、特に「ネガティブ」な5つの心理について、詳しく見ていきます。
最初の3つは、自分自身や、目の前の状況に対する、比較的わかりやすいネガティブな感情の表れです。
仕事で失敗した時や、物事がうまくいかない時に、「なんで自分はダメなんだ…」と、自分を責める気持ちや、自己嫌悪から思わず出てしまうため息です 。
相手が同じミスを繰り返したり、自分を不機嫌にさせたりした時に、「やれやれ…」という呆れた気持ちを、相手に察してほしくて、わざとらしくついてしまうため息です。
やりたくない仕事を頼まれた時など、「あー、面倒だな」という気持ちが抑えきれずに、そのまま声に出てしまった状態のため息です。
次の2つは、より心に深い負荷がかかっている状態を示す、少し注意が必要なため息です。
自分の許容量を超えるような大きな問題に直面し、「どうしよう…」と、深い悩みを抱えている時に出てしまうため息です。
家庭や職場で、言いたいことや、やりたいことがあるのに、それをぐっと抑え込んでいる。そんな「我慢」の限界が近づき、心の圧力が悲鳴として外に漏れ出しているのが、このため息です。
「ため息」=「ネガティブ」というイメージが、少しずつ覆ってきたのではないでしょうか。
実は、ため息には、私たちが思ってもみなかったような、ポジティブな感情や、複雑なコミュニケーションの意図が隠されていることがあるのです。
この章では、残りの5つの心理について解説します。中には、あなたの「ため息」のイメージを180度変えてしまうような、意外な本音も隠されています。
まずご紹介するのは、純粋にポジティブな感情から生まれる3種類の「幸せなため息」です。
緊張やプレッシャーを感じている時に、それを緩和しようと深呼吸のように出るため息です。本人にとっては、体をリラックスさせるための、ポジティブな意味合いを持つ行為です。
美しい景色を見た時や、素晴らしい芸術に触れた時など、心が揺さぶられるほどの感動を覚えた時に、思わず「はぁ…」と漏れる息。これは、言葉にならないほどの感情の高ぶりが、息となって表れた、感動の証です。
大きな仕事をやり遂げた後、「終わったー!」という安堵感と共に、達成感を味わっている時に出るため息です。「よく頑張った!」という、自分自身へのご褒美のようなサインと言えるでしょう。
最後に、少し注意が必要かもしれない、他者へのアピールを目的とした、コミュニケーションのため息です。
わざと大きなため息をつくことで、「私、こんなに頑張ってるの」「疲れた私を褒めて!」と、周りからの承認や、労いの言葉を待っている状態です。「すごいね!」「大変だったね」といった言葉を期待しています。
こちらも、わざとらしく大きなため息をつき、「どうしたの?」「大丈夫?」と、周りの人が声をかけてくれるのを待っている、いわゆる「かまってちゃん」の心理です。他人の気を引くための、コミュニケーションの道具として、ため息を使っているのです。
ため息には、ネガティブな心理だけでなく、感動や達成感といったポジティブな心理も隠されていることが分かりました。
では、目の前の相手がしているため息は、一体どちらなのでしょうか?
この章では、その種類を判断するための具体的な「見分け方のコツ」と、あなた自身の「ため息の癖」を改善するための、具体的な方法について解説します。
ため息の種類を見分けるには、ため息そのものだけでなく、その前後の状況や、他のサインと合わせて総合的に判断することが重要です。
このように、ため息単体ではなく、「状況」と「他の身体サイン」を組み合わせることで、その本当の意味が、より正確に見えてきます。
もし、あなたが自分の「ため息の癖」で周りに悪い印象を与えているかも、と悩んでいるなら、以下の4つの改善策を試してみてください。
まずは、自分が1日にどれくらいため息をついているか、意識して数えてみましょう。無意識の癖を自覚することが、改善への第一歩です。
「はぁ〜」と声に出す代わりに、鼻から静かに息を吐き、ゆっくりと吸う「深呼吸」に切り替える練習をしましょう。同じリラックス効果を、周りに気づかれずに得ることができます。
悩みや不安が原因なら、信頼できる家族や友人に相談してみましょう。一人で抱え込まず、誰かに話すだけで、心は軽くなります。
もし、周りに心配されたい、労ってほしいという気持ちからため息をついているなら、注意が必要です。その行為は、いずれ周りから呆れられ、あなたから人を遠ざけてしまいます。承認欲求を満たす方法を、ため息以外の健全なコミュニケーションに切り替えることを意識しましょう。
「ため息をつくと幸せが逃げる」という迷信から、その裏に隠された10の多様な心理、そして具体的な改善策まで、今回は「ため息」を深く掘り下げてきました。
ただのネガティブな癖だと思われていたため息が、実は心身をリセットするための防衛本能であったり、時には「感動」や「達成感」のサインでさえある、という発見に驚かれたかもしれません。
最後に、あなたが明日から「人間関係の達人」になるための、最も重要なポイントを振り返りましょう。
ため息は、心や体の緊張・不安をリセットするための、自然な反応です。もし周りの人がため息をついても、「疲れているんだな」と、少しだけ寛容な心で受け止めてあげましょう。
一方で、ため息が周りの人の気分を暗くさせるのも事実です。自分のため息が癖になっていると感じるなら、深呼吸に変換するなどの工夫をしてみましょう。
相手の言葉に惑わされず、ため息という「正直なサイン」から、その人が抱える本当の感情(不満、安堵、心配など)を察する力は、あなたのコミュニケーション能力を格段に向上させます。
ため息の本当の意味を知ることは、相手の言葉にならない「心の声」に耳を傾けることです。
それは、相手を決めつけるためのテクニックではなく、
人間関係の不要なすれ違いをなくし、より深い信頼を築くための、思いやりの第一歩なのです。
ぜひ、明日から、あなたとあなたの周りの人の「ため息」に、少しだけ新しい視点を向けてみてください。
Tags: ため息 心理
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